2017年6月17日土曜日

静嘉堂文庫美術館「珠玉の香合・香炉展」1


静嘉堂文庫美術館「かおりの飾る 珠玉の香合・香炉展」<813日まで>(617日)

 いよいよ今日から「かおりを飾る 珠玉の香合・香炉展」が始まります。静嘉堂文庫美術館所蔵の香合・香炉のコレクションから珠玉の100点ほどを選んで、その素晴らしい世界を堪能していただこうという企画展です。目玉は、重要文化財に指定されている野々村仁清作「色絵法螺貝香炉」と、中国陶磁の至宝とたたえられる南宋官窯の「青磁香炉」です。

しかしこれ以上の人気を集めそうなのが、かの「曜変天目」――いわゆる「稲葉天目」です。すでにこの「饒舌館長」にもアップしましたが、「開運!何でも鑑定団」に第4の曜変天目が登場していらい、曜変ブームと呼んでもよいような現象が生まれています。

先日、すごい入館者数を記録して終了した東京国立博物館の特別展「茶の湯」にも、請われて前期のみお貸出ししましたが、一番の注目を集めた作品だったとお聞きしました。返却してもらったあと、しばらくお蔵でお休みいただきましたが、いよいよ本家の静嘉堂文庫美術館で見ていただく日がやってきました。「美術品は所蔵館で、地酒はその土地で」というのが僕の哲学です!? 

東京国立博物館の展示は台が高く、曜変がよく見えなかったとか、照明が弱く輝きが感じられなかったというツイートが少なくなかったと聞きましたので、わが館では台をぐっと低くしました。昨日、最終点検をしたときに、やや暗いように思ったので、館長の独断と偏見で、目いっぱいルックスを上げるよう指示しました。今回は「曜変天目」の魅力を、十二分に楽しんでいただけるものと確信しております。
 
もっとも、東博では人だかりのためよく見えなかったというツイートもあったようですが、こればかりはわが館でも対処のしようがありません。どうぞ、できるだけ早めにお出かけくださいませ!!

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