2017年7月5日水曜日

奇美美術館「おもてなし」4


29日朝、高鉄――いわゆる台湾新幹線で台南へ。2011年、台湾近代美術館を見学するため、台中まで行ったことはありますが、台南は初めてです。台南駅で降りると、やはり台北より南国度?がより一層高くなっているような感じです。それもそのはず、台北は亜熱帯ですが、台南は熱帯に属するそうです。

クルマで奇美美術館へ。応接室で皆さんと名刺交換のあと、許文龍さんのお部屋へ挨拶にうかがいました。90歳を迎えた許文龍さんは、マンドリンで「ふるさと」など日本の曲を3曲も演奏して、僕らを歓迎して下さいました。もしギターがあったら、唯一中国語で歌える「讀你」を返歌としたかったのですが、幸運なことにその部屋にはありませんでした。もっとも、「ふるさと」に対して「讀你」では、ちょっと失礼に当たるかも!?

そのあと、オープニング・セレモニーでも、羽織袴と和服の女性カルテットが、尺八と和琴で僕たちを歓迎してくれました。許文龍さんと佐々木さんのエール交換ともいうべき挨拶があり、記念揮毫調印式に移りました。

台南で「意象書法」の書家として有名な陳世憲さんが、「待客之心」――つまり「おもてなし」と書いてくれた大きな横幅がすでに用意されており、それに僕が「静嘉堂」の方印を、続いて奇美美術館幅館長の郭玲玲さんが「奇美美術館」の方印を捺して、この日の記念としました。

0 件のコメント:

コメントを投稿

ブータン博士花見会4

  とくによく知られているのは「太白」里帰りの物語です。日本では絶滅していた幻のサクラ「太白」の穂木 ほぎ ――接木するための小枝を、イングラムは失敗を何度も重ねながら、ついにわが国へ送り届けてくれたのです。 しかし戦後、ふたたび「染井吉野植栽バブル」が起こりました。全国の自...