2018年4月2日月曜日

広瀬淡窓8

 隈川雑詠五首の四
 夜目にもさやに亀山[かめやま]は 隈川のなか浮かんでる
 毛利高政 黒田家を 迎え撃ったる古戦場
 華麗な軍旗 彩飾を 加えた戟[ほこ]も夢のあと
 乱れ咲いてる芦の花 青き月光 照らしてる

隈川雑詠五首の五
 観音堂のその上を 雲 飛び帰る夕間暮れ
 突然 寺の鐘の音が 山の中腹から響く
 岸辺じゃ乗客われ先に…… 出発できない渡し舟
 つがいのシラサギねぐらへと 輝く白さ見せて飛ぶ 









0 件のコメント:

コメントを投稿

渡辺浩『日本思想史と現在』11

渡辺浩さんの著作を拝読すると、恩師・丸山真男先生に対する尊崇の念が行間からも感じられます。スチューデント・エヴァリュエーション――学生による先生評価も世の流れですから致し方ないと思いますが、学問における師弟とはこうありたいものだと、襟を正したくなります。 丸山真男先生といえば、 ...